2014年2月9日日曜日

英文の解説 ~ 自分の直感を信じてますか

And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

そして、最も重要なのは、で始まる部分に、スティーブ ジョブズ が、前途有望なスタンフォード大学の学生達に、卒業に際し、一番伝えたかった事が書かれています。courage は勇気と訳します。その次の to follow 以下は前の名詞を修飾するto 不定詞です。ここで使われている to 不定詞 は「to + 動詞の原形」の部分が前の名詞 courage を修飾しています。名詞を修飾するという形容詞的な働きをしているので、この to 不定詞 は、形容詞的用法と呼ばれています。heart はハート、つまり、心。そして、intuition は直感です。

And most important, have the courage to follow your heart and intuition.
そして、何より大切なことですが、自分の心と直感に従う勇気を持って下さい。

They somehow already know what you truly want to become.

次の They が何を指すかは、面白い問題です。原則通り、すぐ前にある名詞、heart and intuition である事が分かります。「(人ではなく、人の)心や直感が~を知っている」という表現は、少し面白いと思いませんか。日本語でも時々こういった言い方をしますね。

what you truly want to become は、V3の動詞 know の目的語となります。「あなたが真になりたいもの」と訳します。become は、V2 の動詞です。この第2文型の動詞には補語が無いように見えます。しかし、ここで抜け落ちているように見える補語が、意味的には、V3 の動詞 know の目的語になっているのです。

関係代名詞の what は全体として、know の目的語となる名詞節を引っ張ると同時に、抜け落ちたbecome の補語そのものになっているのです。

want to 動詞の原形は「~したい」と訳します。
somehow は、ここでは「どういうわけか」と訳します。副詞なので、文の構造には影響を与えません。
では、スティーブが、ここに、この副詞を入れた理由は何でしょう?それは They know ~ のところの文章が「スティーブの知識や経験から言って、かなり確信を持って言えるのだが、しかし、理由をはっきり説明する事までは出来ない」からだと思います。already も副詞で「すでに」と訳します。

everything else は前に出てきた someone else と同様に、形容詞 else が名詞 everything を後ろから修飾し「他の全てのもの」と訳します。

Everything else is secondary は、「他の全てのものは、二次的なものです」と訳します。では、二次的では無く、最も重要なものとは何でしょうか。それは、前の文にある「自分自身が本当は何になりたいかを知っている自分の心や直感に従うことを躊躇しない勇気を持つ」ことです。

And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.
そして、何より大切なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つということです。それらはどういうわけか、あなたたちが本当になりたいのは何なのかを既に知っているのです。その他のことは全て二の次です。

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英文の解説 ~ 自分の内なる声を大切にして

Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice.

let は、第5文型の動詞 V5 です。やはり最も有名なのは、ビートルズの歌にある "Let it be." だと思います。let は、let O C で、OC のままにしておく、と訳します。C は動詞の原形です。Let it be. は「それを、その(本来あるべき)ままの状態にしておきなさい」と訳します。

drown は「溺れさせる」という意味ですが、S drown out O で、「S(騒がしい音など)が O(小さい音など)をかき消す」といった意味にもなります。ここで、O の位置にあるのが your own inner voice(あなた自身の内なる声)です。スティーブ ジョブズは、この内なる声は時に何かにかき消されてしまう程、小さなものだ ( そしていつも、かまってやらなければならない大切なものだ ) と、捉えていた様です。

最初に戻って、Don't let は否定の命令文。次に続く O は、他人の意見という騒音です。スティーブは、他人の意見は、時に騒音と言っていい程、邪魔なものになりうると、考えていた様です。

Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice.
あなたたちの心の声が、他の人の意見にかき消されないようにしてください。

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英文の解説 ~ 他人に惑わされるな

Don't be trapped by dogma — which is living with the results of other people's thinking.

trap は「動物などを罠をしかけて捕まえる」ことを言います。

S V3 O の文で、Oが前に出て、"O be動詞 過去分詞 by S" となり ( 受動態 )、さらに主語となった You を省略して、動詞を原形の be にし、命令文にしています。「~してはならない」という否定の命令文では、先頭に Don't を付けます。

dogma は定説, 教義, 独断、ドグマなどと訳されます。では、「ドグマによって罠にはめられる、とか、捕らえられる」とはどういう事でしょうか?スティーブ ジョブズ氏もさすがに分かりにくいと思ったのか、すぐ後で説明してくれています。

which は、関係代名詞と呼ばれます。関係代名詞の役割は、2つです。

1.  関係代名詞の位置に前の名詞を代入し、関係代名詞*を作ること。

2.  関係代名詞節全体で前の名詞 ( この名詞を先行詞という ) を修飾する事。

which が修飾する名詞、それは直前のドグマです。では、which の位置にドグマを代入して意味をとって見ます。

* とは、S V を含む単語の固まりの事。

[Dogma]is living with the results of other people's thinking.

ここで、of はその前後の名詞をくっつける接着剤の様な役割を果たします。[A]of[B]の全体で後ろから[B]の[A]と訳します。ここでは[A] results(結果)[B] thinking(考え、思考)です。全体で「他の人々の考え結果」と訳せます。

「ドグマとは、他の人々の考えの結果と共に生きる事である」という部分が関係代名詞節となり、前の名詞ドグマを修飾しています。そんな、ドグマの罠にはまってはならないと。

Don't be trapped by dogma — which is living with the results of other people's thinking.
他の人たちの考えがもたらした結果を受け入れるという教条主義の罠にはまらないでください。

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英文の解説 ~ 時間は限られている

Your time is limited, so don't waste it living someone else's life.
これが最初の1文目です。原則通り大文字( Your の Y )で始まり、ピリオド( . )で終わっています。
Your time is limited は元々、S limit O といS V3 O第3文型があり、この OS が入れ替わり、O の位置にいた your time が主語に昇格したと考えられます ( 詳しくは受動態参照 ) 。では元々の S は何かというと、だれもはっきりとはわかりません。神という人もいるでしょうし、自然の法則だという人もいるでしょう。だれもよくわからないので「~によって」を省略出来る、このような形の文章にした、とも言えます。

あなたの時間は(何者かによって)制限されている。言い換えれば「時間は無限ではない」と言っているのです。
次に出てくso「それで」とか「だから」とか訳す順接の接続詞です。接続詞とは、文と文を橋渡しする蝶つがいの様なもので、次にどんな意味の文が来るか予想するのに役立ちます。「時間は限られている、だから」ときたら、次は想像できる筈です。ここで「だから、時間を無駄に過ごそう」とはならない筈です。
実際の文章は don't waste it で「それを無駄にするな」という否定の命令文が来ています。では「それ」って何でしょう?ここでは it のことを代名詞と呼び、通常、少し前に出て来た名詞を指します。ちょっと前に戻ってみると Your time が見つかります。don't waste it は、時間を無駄にするな、と訳せます。
最後のliving someone else's life はどう考えればいいのか? ここで living は、現在分詞と呼ばれ「~しながら」と訳します。
さらに、living に引っ張られた living someone else's life は、全体で副詞句となり don't waste it  を修飾しています。
このように英語は、後からどんどん修飾語を付け足して、盛っていく言葉です。この盛り方は是非身に付けたいものです。
因みに、副詞句とは「2語以上で、全体として、副詞になり、他の言葉を修飾する固まり」です。
live someone else's life は「他の誰かの人生を生きる」と訳します。
someone else は 「他の誰か」と訳します。通常、修飾語が短い場合、a big apple のように、前から名詞を修飾します、しかし someonesomething などの名詞は例外的に後ろから修飾されます。なので、something new( =何か新しいもの )と言ったりします。
次に someone else に所有格を表すアポストロフィ( = ' )とsを付けて「~の」としています。ここでは「他の誰かの」です。
では「他の誰かの人生を生きる」とはどういう事でしょうか?「他人が考えプロデュースした人生を生きる」という事だと思います。
最後に、この文章全体をもう一度訳します。噛み締めながら読んでみてください。
Your time is limited, so don't waste it living someone else's life.
あなたたちの時間は限られています。だから自分以外の誰かの人生を生きて時間を無駄にしないでください。

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英文の解説 ~ さあ、前を向いて!

さて、ここまで読み進んで頂いて、本当にお疲れ様でした。

伝説のスピーチを完璧に理解し、自分のものにする為の材料は揃いました。

感動し、感化される様な良文を完璧に理解し、自分のものにし、後は全文を暗記する位まで、何度も何度も読み込む。

まるで自分が大観衆の前でスピーチをしているかの様な気持ちになって読むのです。

英語上達の方法は、これしかないのです ( より効率を高める秘密の勉強法は、こちら )。

もう少し、もう少しです。伝説のスピーチの理解をより完璧なものにする為に、もう少し頑張っていきましょう。

次のページへお進みください。

動詞 - 疑問文、否定文、倒置など


もう一度、5文型を見てみましょう。

1. S V1
2. S V2 C
3. S V3 O
4. S V4 O O
5. S V5 O C

通常、文章の先頭は、主語(=S)となる名詞で始まります。しかし、例外があります。疑問文や命令文では、主語が倒置 ~ とうち ( 順番が入れ替わること ) によって、先頭でなくなったり、主語自体が、消えたりします。


You like iPhone.
あなたは iPhone が好きです。

れは、S V3 O第3文ですが、


「あなたは iPhone が本当に好きです」と言いたいときは、
You do like iPhone.
と言ったりします。

ここで主語の You do を倒置させ、
Do you like iPhone?

とすると、「あなたは iPhone が好きですか」という疑問文になります。

また、あなたは iPhone が好きでは無い」という否定文を作る時は、
You do not like iPhone.
とします。

You don't like iPhone.
として do not を短くする場合もあります。

また、命令文では、主語を省略して、いきなり、動詞の原形で文章を始めます。
Use iPhone.
は、「iPhone を使いなさい」といった意味になります。

聞き手や読み手に向かって言っているので、主語は無くても「あなた」が主語だということが明白ですね。

でも、やはりこれでは、ぶっきらぼうなので、Please を付けて、
Please use iPhone.
とすると「iPhone を使って下さい」となります。
また、
Why don't you use iPhone?
とすると「(何故 iPhone を使わないの?)使ってみては?」くらいの意味になります。

最後に、命令文の先頭に Don't を付けて、
Don't use iPhone.
とすると「 iPhone を使うな 」という否定の命令文になります。

さて、次のページからは、いよいよ伝説のスピーチの解説に入っていきます。

動詞 - 時制


動詞は、時を操り(あやつり)ます。

試験に合格したは、
I have passed the exam.

試験に合格したいは、
I will pass the exam.

試験に合格できるは、
I can pass the exam.

「 have + 過去分詞 」は、現在完了といわれ、過去に何かが起き、その結果、現在どうか、という状況まで伝えたい時に使います。

例えば、
I have passed the exam.
は、過去に試験に合格して、現在は、間違いなく自分は、合格者の立場です、と言った具合です。

また、動詞は、助動詞(will や can など)によって、少しだけ、新しい意味を加えられます。

例えば、「will + 動詞の原形」は「これから~する」とか「~したい」と訳します。

また「can + 動詞の原形」は、可能性をあらわし「~できる」と訳します。

助動詞のある文を疑問文にしたり、否定文にするのは簡単です。

You can speak English.

の疑問文は、

Can you speak English?

否定文は、

You can not speak English.

または、

You can't  speak English.

です。

次のページでは、助動詞を使わない場合の動詞の疑問文や否定文などの作り方をみていきます。

動詞 - 受動態


S V3 O第3文型等で、その意味を変えずに、O を主語の位置に昇格させ、S を動詞よりも後ろに移動させる方法があります。

例えば、He loves his wife. という S V3 O の文の his wife を先頭の位置に移動させます。

そして、loves is loved に変え、He を後ろに持って行き、by him とすると、

His wife is loved by him. 「彼の妻は(夫である)彼から愛されている」となります。

ただ、She is loved by her husband. とした方が、意味が分かり易いですね。

この文は、意味は同じですが、文型は第3文型から、第2文型( S V2 C )に変わっています。

なので、S = C と考えると、意味が取れます。loved は love の過去分詞形で「愛される」と訳します。by her husband は、「彼女の夫によって」と訳します。

She is loved by her husband.
彼女は夫に愛されている。

同じ物事でも見方が違えば、違って見える?

He loves his wife. 
→あいつ、いい奴だよね。

She is loved by her husband.
→彼女、幸せだよね。



次のページでは、動詞の時制についてみていきます。

動詞 - be 動詞


動詞の中で、最も基本的なものとして、 be 動詞があります。典型的な V2す。
( V2 に関しては、こちらをクリックして下さい)

I am proud of you. 私はあなたを誇りに思う(親が子供を褒める時に使うと、最上級の褒め言葉になります。テストで満点を取ったくらいでは、使いません。我が子が、困っている人を助けたりした時に使います)。

You are lucky. あなたは幸運だ。

He is sick in bed. 彼は病気で寝ている。

They are our school buses. それらは、私たちのスクールバスです。

もうお気付きの様に、be 動詞は、主語によって変化します。
下の表のグリーンの部分、現在形のところです。


しかし、S V2 C の構造は同じで、

S = C と考えれば、意味が見えてきます。
* ここでいう等号の「  =   」は数学的に厳密な意味の「イコール」ではなく、意味をとる為の便宜上の「イコール」です。

また、be 動詞の文を否定文にしたり、疑問文にするのは、簡単です。

あなたは、幸運ではない。
You are not lucky.

あなたは、幸運ですか。
Are you lucky?

この様に、否定文は、be 動詞のすぐ後に not を入れるだけ、
疑問文は主語と be 動詞の順番を入れ替え、最後に ? を付けるだけです。

次のページでは、受け身とか受動態とか言われる動詞の使われ方を見ていきます。


5文型 - 意味、訳し方


動詞に注目しながら、5文型の意味を考えていきたいと思います。

S V1 : 「S が V する」
S V2 C : ここでは、S = C が成り立ちます*。例えば、You are beautiful. は、You = beautiful と考えれば、意味が見えてきます。
S V3 O : 「S が O を V する」とか「S が O に V する」と訳します。
S V4 O1 O2 : 「S が O1 に O2 を V する」と訳します。
S V5 O C : 「S が O = C という状態を V する」と訳します。
* ここでいう等号の「  =   」は数学的に厳密な意味の「イコール」ではなく、意味をとる為の便宜上の「イコール」です。


5文型に関して、ちょっと飽きてきたな、と云う人は、こちらで気分転換を。
https://m.youtube.com/watch?v=bLj9LfVxLo0
ラップで、5文型。オススメです。

この様に、動詞というものは、英文の中でとても重要な役割を果たしています。
更に、動詞は、時間を操り ~ あやつり、S と O をひっくり返し、命令文では、先頭に立って、他の単語をリードします。
動詞、すごいでしょ。

次のページでは、もう少し動詞の事、見ていきましょう!

5文型 - 動詞の3単現のs


もう一度、5文型を見てみましょう。

1. S V1
2. S V2 C
3. S V3 O
4. S V4 O O
5. S V5 O C

繰り返しになりますが、ほとんど全ての英文は、この骨組みを持っています。
英語の文は、大文字で始まり、ピリオドで終わります。

そして、真ん中辺りに動詞があります。英語の文を「やじろべえ」に例えると、ちょうどその重心と言える様な場所に、動詞があります。

これから少し、動詞にこだわってみようと思います。

まずは、3単現sについて、
主語が3人称***で、動詞在の時、その文の動詞に s が付きます。これを3単現 s と言います。
*  :  私が1人称、あなたが2人称、それ以外が3人称です。
**  :  名詞には、数と複数があります。1つ(または1人)が数、2つ(または2人)以上が複数です。

具体例を使って説明します。

He speaks English.

彼は英語を話す。

ここで、主語の彼は、3人称で、数です。

彼は、私(1人称)でも、あなた(2人称)でもないので、3人称です。

そして、彼は1人なので、数です。

最後に、この文は、在の事を言っているので、3 を全て満たし、動詞の speak に s がついたのです。



3 単現の s はこのくらいにして、今後必ず役に立つ知識をもう一つ書きます。

目的語をとる第3文型の動詞 V3 にing を付けると、「 ( 人々を ) V3 する様な 」という意味の形容詞になります。例えば、

amazing : ( 人々を ) 驚かせる様な
moving : ( 人々を ) 感動させる様な
surprising : ( 人々を ) ビックリさせる様な
interesting : ( 人々に )  興味を起こさせる様な
challenging : ( 人々を )  挑発する様な、能力を試す様な
encouraging : ( 人々を ) 勇気づける様な、元気づける様な

例は幾らでも出て来ます。動詞と形容詞を一気に覚えられる大チャンスです。

さて、次のページでは、動詞に注目しながら、5 文型の意味を詳しく見ていきます。

英文の骨組みの捉え方


伝説のスピーチの解説の続きをします。


ここでも、名詞は[ ]のカッコで、形容詞は( )のカッコで、副詞は〈 〉のカッコで、囲むと次の様になります。

Your timeislimited, so don't waste it〈 living someone else's life 〉. Don't be trapped by dogma( which is living with the results of other people's thinking ). Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice. And 〈 most important 〉, have the courage( to follow your heart and intuition). Theysomehow 〉〈 already 〉know what you truly want to become. Everything ( else ) is secondary.

更に、5文型で骨組みを見てみると、

SV2C, so V3O〈 living someone else's life 〉. V2 C( which is living with the results of other people's thinking ). V5 OC. And 〈 most important 〉, V2 O( to follow your heart and intuition). S 〈 somehow 〉〈 already 〉V3 O. S( else )V2 C .

更に、英文の骨組みを捉える上では、5文型という骨組みと無関係な(形容詞)〈副詞〉など修飾語は、[名詞]や動詞、補語となる(形容詞)などの被修飾語に比べ、重要性が落ちる為、これらも除いてみると、以下の様なシンプルな骨組みが浮かび上がってきます。

SV2C, so V3 O. V2 ( C ) .  V5OC. And  V2O. SV3 O. S V2 C.

が大幅に減り、水色は完全に消えました。

さらにカッコもとると、

 S V2 C, so V3 O. V2 C. V5 O C. And V2 O. S V3 O. S V2 C.

外人が英文を聞いたり、話したりする時は、実は、無意識の内に、この骨組みに乗っかっているのです。
しかし、心配しないでください。我々日本人も少し訓練すれば、この骨組みを捉え、そこに乗っかれる様になるのです。

次のページでは、英文の骨組みを支える大黒柱とも言える様な存在、動詞について見ていきます。次のページにお進みください。

5文型 - 自動詞と他動詞


再び文型の話しです。

先程書いた図を以下の様に変えました。

1. S V1
2. S V2 C
3. S V3 O
4. S V4 O O
5. S V5 O C

何処を変えたかというと、動詞 V に番号を付けました。実は、同じ動詞でも、どの文型で使われるかによって、意味が変わってきます。その為、動詞に番号をつけてみると、文型という骨組みが、はっきりし、意味も絞られて、英語が理解しやすくなります。

例えば、keep という動詞を V3 として使い、keep O なら、O を持ち続ける、となります。

例 :
You should keep all your receipts.
領収書はすべて取っておいてください。

一方、

keep という動詞を V5 として使いkeep O C なら、O を C の状態に保つ、です。

例 :
Sorry to keep you waiting.
待たせてごめん。

V3 なのか、V5 なのかを判断してから、辞書をひくと、辞書をひくスピードも、早くなります。

自動詞他動詞

動詞の後に目的語があるかどうかは、その動詞によります。例えば、第2文型の動詞 V2 なら、目的語をつけませんが、第3文型の動詞 V3 なら、あとに必ず目的語が来ます。

あとに目的語の無い動詞 ( V1、V2 ) を自動詞と言い、目的語のある動詞 ( V3、V4、V5 ) を他動詞と言います。



動詞の意味を辞書で調べる前に、その動詞が動詞なのか、他動詞なのかを予想してから辞書をひく様にすると、辞書をひくスピードが早くなるだけでなく、動詞の役割を見抜く感覚が鋭くなります。

さて、次のページでは、伝説のスピーチの英文を使って、文の構造の捉え方をみていきます。

5文型とは


文型とは、英文の骨組みの様なものです( しかし、より正確には、動詞の分類の方法です)。骨組みを理解できれば、その文の理解が急速に進みます。


例えば、模型飛行機のカバーを取り去り、その骨組みを見る事ができれば、どの部品がどこで、どう使われているかといった構造の理解が深まるだけてなく、自分で作る時の参考にもなるでしょう

さて、英文の骨組みは、5種類しかないのです。

骨組みを説明する前に、その部品を説明します。すなわち、主語動詞目的語補語の4つです(ちなみに、この部品の事を文法用語では文の要素といいます)。

これらは簡単に言うと、次の様になります。

主語 : 文の先頭にくる名詞で、「~は」、「~が」と訳すもの
動詞 : 一つの文に通常一つしか無く、主語の動作や状態を表す
目的語 : 動詞の後に来る名詞で、「~を」、「~に」と訳すもの
補語 : 名詞を修飾する形容詞など

以上の4つの要素を使って、5文型を表すと次の様になります。ただし、主語は S、動詞は V、目的語は O、補語は C と書くことにします。

1. S V
2. S V C
3. S V O
4. S V O O
5. S V O C

以上です。非常にシンプルです。

さて、

名詞や代名詞には、主格、所有格、目的格という形があります。
次の 3 つのルールを覚えてください。

1. 主語になれるのが主格
2. 目的語になれるのが目的格
3.「〜の」という所有などを表し、他の名詞の前に付けるのが所有格

例えば「私」の主格は "I"、目的格は "me"、所有格は "my" です。
おなじみの以下の表の一行目の始まりのところです。


繰り返しになりますが、文型、すなわち、骨組みがわかれば、英文の理解は、飛躍的に向上します。

さあ、ここまでくれば、5 文型を完璧にして、英語における新たなステージにステップ アップしましょう!次のページでは、さらに詳しく5 文型をみていきます。

品詞 - 名詞•動詞•形容詞•副詞


英語の品詞には、主なものとして、4つあります。

名詞動詞形容詞副詞です。

    ※ 紫色の文字をタップすると、関連するページにいきます。

主な品詞(ひんし)の種類
     ・名詞 (めいし)
     ・動詞(どうし)
     ・形容詞(けいようし)
     ・副詞(ふくし)

この4つの品詞を説明するには修飾 ~ しゅうしょく被修飾 ~ ひしゅうしょくという言葉を理解してもらわなければなりません。

たとえば、a big apple と言った時、big が修飾語で apple が被修飾語となります。

big は apple に説明を加えています
一方、apple は big という言葉によって説明されています


この様な関係を、修飾、被修飾と言います。

これでやっと先に言った4つの品詞について説明できます。

名詞 : 林檎、机、人、川、空など
動詞 : 走る、歩く、寝る、拝むなど動作や状態を表すもの
形容詞 : 名詞を修飾するもの
副詞 : 動詞や、文全体、形容詞などを修飾するもの

今後、

名詞は[ ]のカッコで、形容詞は( )のカッコで、副詞は〈 〉のカッコで、囲んでいく事にします

例1 :  a ( big )[ apple ]: 大きなリンゴ
ここでは「大きな」という意味の形容詞 big が、リンゴという意味の名詞 apple  を修飾しています。
big → apple ( big が apple を修飾 )

例2 :   [ He ] can run < fast >.  :  彼は、速く走れる。
ここでは「速く」という意味の副詞 fast が、走るという意味の動詞 run ( または can run ) を修飾しています。
fast → run ( fast が run ( または can* run ) を修飾 ) * can の意味はこちらをクリック

この様に「形容詞は名詞」を、「副詞は動詞」を修飾していますが、修飾語は、被修飾語を修飾した瞬間に、被修飾語に吸い込まれて消えるというイメージをもってください。

上の例では、big が apple に吸い込まれて、消えたり、fast が run に吸い込まれて、消えるイメージです。
a ( big )[ apple ]an apple
[ He ] can run < fast >. → He can run.

あとで英文の構造を捉える練習をしていく時にこのイメージが役に立ちます。
なぜなら、文の構造をみる上では、修飾語は、被修飾語に比べて重要性が低いので、これを消していくと、文の骨組みがしっかり見えてくるのです。

さあ次は 5文型について説明します。誰にでも分かるように上手く説明しますので、先入観や苦手意識を捨てて、上で話した品詞の話し以外は全て忘れて、次のページに進んで下さい。

Dear Steve Jobs - 全体の訳



Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogmawhich is living with the results of other people's thinking. Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice. And most important, have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become. Everything else is secondary.

あなたたちの時間は限られています。だから自分以外の誰かの人生を生きて時間を無駄にしないでください他の人たちの考えがもたらした結果を受け入れるという教条主義の罠にはまらないでくださいあなたたちの心の声が、他の人の意見にかき消されないようにしてください。そして、何より大切なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つということです。それらはどういうわけか、あなたたちが本当になりたいのは何なのかを既に知っているのです。その他のことは全て二の次です。

さて、詳しい解説は、こちらのページ から先で行います。

次のページからは英語を使いこなす為に本当に必要英文法だけを誰でも理解できるように丁寧に説明しています。次のページにお進みください。

Dear Steve Jobs - アップル創業者の人生

アップルの創設者スティーブ ジョブズが世界で一番優秀と言われるスタンフォード大学の学生達の前で、卒業式の時、おこなった伝説のスピーチ。前半、中盤はカミングアウトのオンパレードです。

若い生みの母親は、彼を産んだ後、彼をすぐに養子に出す。彼自身、大学は、6ヶ月で中退し、その後、アップルを設立するが、自分で作った会社をクビにされる。どんなに悔しく、やり切れない気持ちになった事だろう。でも、この辛い経験を経る事で、自分にとって、かけがえのないもの、本当に大切なものが見えてきた。その後、膵臓ガンの宣告を受け、死を身近に感じる事になる。しかし、こんなに大変な出来事からも、彼は気付き、学んでいく。
その時は意味も分からず偶然の出来事の様に思えたことが、辛く悲しい出来事の様に思えたことが、後から考えると、一つ一つの点がつながり、現在に繋がる意味のある線となる。

彼は、信じる事の大切さを、何としても学生達に伝えたかった様だ。たとえ現在は苦しくても、意味のある、素晴らしい未来へ伸びる、一直線の上を今まさに歩んでいるんだ信じる事がとても大切なんだ、と言っている。

次の文章を読んで頂きたい。スティーブは、慎重に選び抜いた言葉を使って、話しを続けていく。伝説 ~ Legend と呼ばれるスピーチが、真の伝説 ~ Legend になり始めるのは、このあたりからだ

この部分の英文の解説は、後から一文一文丁寧にやっていくので、まずは全体を見て、雰囲気をつかんで下さい。

英語を好きになるには - どうすればいい?


私は、今では、TOEICで900点以上の点数を取り、試験が全て英語で行われるアメリカの公認会計士の試験に合格し、普通に英語でニュースを聞き、今、目の前に外人が現れても、堂々と自分の思っている事を相手に伝える自信があります。
初めは英語が好きだったわけではありません。が、しかし、今、確信をもって言えます。
英語が好きになる為には、自分が興味のあることまたはワクワクする様な面白いことを、英語で学ぶことです。心が開かれた状態で学んだ事は、心が閉じた状態で学んだ事に比べて100倍の効率で吸収されます
さて、英語の文章は、単純で、文法と言ってもたいして難しくないのです。
ただ大切なルールがいくつかあります。そこだけはしっかりおさえてください、後は興味のある分野の単語やフレーズで、いけてる言い回しや、オシャレな表現を丁寧に、確実に理解し、自分のものにしていくことです。
ここでは、英文法をなるべくシンプルに、分かりやすく解説し「使える英語」の基礎となる英文法に再構築していきます。
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何故英語を学ぶのか、マイ メッセージ

このサイトに来てくれた君だけにそっと教える。何故英語を学ぶのか?

それは、人類の歴史上、最も進んだ文明を持つアメリカ合衆国の知恵に触れ、吸収し、自らを高める為だ。背景や雰囲気も含め、全てを吸収するには、翻訳ではダメなのだ。

アメリカ人は平気でウソをつくし、勝つためには、情報を操作する頭の良さを持っている。日本人の代表が、翻訳した情報にみんなで触れるのは、情報の欠落という意味では、戦時中の検閲と同じだ。現代の北朝鮮と変わらない。

英語が出来ない人が、速攻でバカ認定されるのは、太平洋戦争の苦い経験があるからだ。1945年の8月に日本人の超絶交渉力で戦争を終わらせる事が出来たから良かったものの、後1年も終戦が伸びていたら、日本及び日本人は世界の歴史から消えていたかもしれないのだ。

だから、その反省に基づき、戦後の日本は、教育指導要領、そして大学受験の受験科目の中に巧みに英語を組込み、大学で高等教育を受けるエリートから英語が出来ない奴を排除したのだ。

以上を踏まえて、あらためて、以下の内容を読んで頂きたい。

現代社会では、IT 、金融、映画、スポーツ、宇宙開発、科学技術など様々な分野の最先端の情報が、まずは英語という言葉で発信されます。逆に自分が世界に向けて、情報発信する場合も英語で行われるのが普通です。

10年以上前、20世紀なら、翻訳家が訳すまで待って、情報のやり取りをすればよかったのですが、インターネットが普及した今日、特に専門分野において ~ しゅん の情報は、英語のまま駆け巡ります。
21世紀の現在、世界は急速に小さくなってきています。
私たちが、英語をペラペラに話せる人を見て、かっこいいと感じるのは、その人が、何かの分野の最先端の出来事に精通し、お金をいっぱい稼いでいる様に見えるからかもしれません。英語をマスターするという事は、様々な分野での情報戦で有利になる ( そして、豊かになる ) というプラスの面と、情報発信する場合により重い責任を負う様になるというマイナスの面があります。それでも英語を学びたいと思う人には、必ず道が拓かれています
読者の皆さん、特に若い方には、少しでも効率的に、少しでも楽しく、英語を身に付けて欲しい。その為に、自分の経験を活かす事ができたら、どんなに素晴らしい事だろう、と思ったのです。ここから→次のページに進んで下さい。